スタッフは個性派集団のほうがいい

☆イケメン、美人は大歓迎、だけど……☆
・スタッフは個性派集団のほうがいい
それでは、実際にお店を回していくのに不可欠な人材を、どうやって揃えていくかです。
採用すべき「人」が社員なのかアルバイトなのかは、お店の状況やあなたの立場によって違ってくるでしょうが、一般的にスタッフの雇用は、1、採用基準の作成、2、募集、3、選考、4面接、5契約、といった流れで行ないます。
ここでポイントになるのは、どんな「採用基準」をもつかです。
採用基準などというと何だか堅苦しく聞こえますが、要は「自分のお店で働いてもらうのに望ましいのはどんな人か」を考えるということです。

お店によって採用基準はさまざまでしょうが、まず、自分のお店で働いてほしい人の姿を具体的にイメージしてみてください。
たとえば、アルバイトの場合、「真面目な人」とか「元気な人」などというのでは、曖味でよくわかりません。そこで、「正当な理由もなく遅刻や早退をしない人」とか、「笑顔で挨拶する人」「こちらの指示にハキハキと応える人」「レジの操作が正確な人」……といった具合に、具体的な特徴を書き出してみるのです。
それが、あなたのお店の採用基準ということになります。社員スタッフや店長などの採用基準になると、計数的なことやマネジメントの力など、さらに専門的な要素が求められるのは言うまでもありません。
さて、ここで問題です。あなたはどんなスタッフを採用したらお店の売上増につながると思いますか?
答えは簡単です。やっぱりイケメン、モデルのような容姿端麗なスタッフを揃えると、売上は上がるのです。「そんな単純な話なの」と皆さんから矢のように突っ込まれそうですが、これがそうなんです。「ともかく目立つ人を」というのが、私の採用基準でした。
容姿端麗、というのはもちろん歓迎なのですが、「美人は三日で飽きる」なんていう言葉もありますし、イケメンばかりの(行ったことはありませんが)ホストクラブみたいなお店も、ちょっと気持ちが悪い。
そこで、プロレスラーみたいに身体の大きい人とか太った人、逆にものすごく小柄な人、髪の毛がさみしくなっているオジさんやおしゃべりなオバちゃんなどといった、お客様にすぐに覚えてもらえるような、個性的な人を積極的に採用するようにしていたのです。
非常にファッション性の高い商品を扱っているお店では、スタッフに容姿端麗、を求めがちです。そして、お店のスタッフが動くマネキンとなって自社商品をアピールするようなお店であれば、その考え方はある程度、理解できます。
ただし、皆さんのお店がごく一般的な商品を扱っているのであれば、キャラの立ったスタッフを揃え、お店のインパクトを強くするほうが得策です。
それよりもなにより、外見のことだけではなく、いろんなタイプのスタッフを集めた個性派集団のほうが、いろんな個性をもったお客様に対応できます。そしてこのことは、お店のパワーアップにつながる、とても重要なポイントなのです。
もっとも、いくら個性的だからといって、そうした自分の特性にコンプレックスを抱いているような人は、採用の対象にしないほうがいいでしょう。あくまで、自分の個性を前向きに捉えている人でないと、お客様に不快感を与えてしまうことにもなりかねないからです。

☆「愛」が強すぎるスタッフの採用は慎重に☆

採用基準ということでもう一つ言うと、お店で扱う商品の「マニア」は、販売スタッフとしてあまりふさわしくありません。
「キャラクター雑貨などを扱っているととくに顕著なのですが、「自分はこちらの○○というキャラクターが大好きで、結婚したいくらいです」などと、採用の面接で力説する人を私も数多く見てきました。
「皆さんは「いいことじゃないか」と思われるかもしれませんが、これがそうとばかりは言えないのです。そうした人を採用すると、本人の思い込みが激しいので、どうしても自分の売りたい商品だけお客様にすすめるようなことになりがちです。そうでなくとも押しつけがましくなったりして、お客様の反発を買ってしまうことも多いのです。
一〇人のお客様がいらっしゃったら、そのなかのマニア的な方というのはそれほど多くはありません。販売スタッフとしては、新商品やお店の重点販売商品などをしっかり売るのが本来の仕事ですし、大多数の普通のお客様にそれらをしっかり売ってもらわないと困るのです。
扱う商品に愛着をもつスタッフは大切ですし、そのことでいい結果につながる場合も多いのですが、マニア的な深情け、スタッフの採用には慎重さが必要です。