飲食店の売上を上げる方法、「新型コロナウイルス感染症対策勉強編」

不況下の飲食店経営で最も必要とされる力

不況下の飲食店経営で最も必要とされる「力」とは、なんでしょうか?

私が考える一つの答えは、「売上を上げる」力を身に付けることです。

例えば、「料理がおいしいこと」は、飲食店にとって非常に重要な要素です。また、「接客が素晴らしいこと」も非常に大切でしょう。厳しい時代においては、商品・サービス力も、今まで以上に「質の高さ」が問われてくることは間違いありません。

しかし、料理がおいしいこと、接客が良いことだけでは、必ずしもお店が生き残れるとは限りません。
例えば、商品・サービス力が高いお店でも、立地が悪かったり、近くに低価格のチェーン店などの競合店が出店することにより、売上が落ちてしまいます。
そうなると、大切なことは「いかに売上を上げるか?」という営業力、マーケティング力になってくるのです。

さらに、もともと「商品・サービス力が一般的なお店」にとっては、売上を上げるために「料理の味」や「接客」を高めることは簡単ではありません。
しかし、「営業力を高めること」すなわち、お店の戦略を見直すことや、販売促進を行うことは、どのお店でも実施可能です。
逆に言えば、一定の商品・サービス力があれば、不況下でも売上をどんどん上げることができるのです。

売上を上げる方法

戦略を立案する、見直す

戦略とは、わかりやすく言うと「誰に」「何を」提供するか?です。

まずは、以下のように考えてみましょう。

  • 「誰」=ターゲット(顧客)
  • 「何」=コンセプト(商品・サービス)

戦略立案を行う場合、まずは、コンセプトとターゲットを明確にします。そして、次は競合を調べ、競合店と自店の違いや差を考えましょう。
大事なことは、あくまでお客様から見た「違い」や「お店を選ぶ基準」を考えることです。

お客様は「どんな理由で」あなたのお店ではなく、競合店を選ぶのか?
お客様は「どんな理由で」競合店よりあなたのお店を選ぶのか?

「コンセプト」「ターゲット」「競合」の状況を考えながら、自店の戦略を立てるのです。
その結果、どんな経営環境でも生き残れるお店を作れることができるのです。

戦術を駆使する

では、次に戦術についてご紹介します。
戦術とは、先ほどのターゲットを攻略するための具体的な手法のことをいいます。
例えば、折り込みチラシ、プレスリリース、店頭集客力の強化、ホームページ、DM、フリーペーパーなどが当てはまります。

先にご紹介した戦略の見直しは、コンセプトかターゲットを変更する必要があるため、実は手間とコストが掛かりやすいのです。

しかし、戦術面での取り組みは、すぐに実施できて、費用も小さく始めることが可能です。取り組み方によっては、極めて大きな成果を上げることができます。

それにも関わらず、個人店に代表される規模の小さなお店では、販売促進に関する知識がほとんど無いのが実情です。フリーペーパーなどの媒体か、チラシを使っての集客しかノウハウが無いというお店が多いのです。

これから小さなお店が生き残っていくためには、販売促進を正しく理解し、実践できる力が非常に大切なのです。

飲食店の商品力とは他店にない付加価値です。

飲食店をオープンしようというのであれば、飲食店の第一の売り物が商品だということくらい、十分に承知しているはずだろう。いわゆる繁盛店を見てみれば、その商品力のすごさに驚くことも多いはずだ。「飲食店」なのだから当たり前のことなのだが、看板はあくまで商品なのです。

では、商品力とは何か。ひと言でいえばそれは、他店にない付加価値である。そのお店でしか食べられない商品だ。だからこそお客様は熱烈に支持してくれる。長い行列に並んででも食べたいと思ってくれるのである。

一般に、飲食店はメニュー表に載せていれば、それがわが店の商品と思っている。たしかに、理屈のうえではその通りだ。しかし、どんなメニューにしろ、売れてはじめて商品となる。お客様に支持されなければ商品とはいえないわけだ。誤解されていることが多いが、実はこれが飲食業の基本なのである。

お客様の側から見れば、「食べてみたい」と思うメニューでなければ、そんなものは商品でも何でもない。これといつた付加価値がないからだ。商品力を高めるにはまず、この飲食業の基本をしっかりと頭に入れることからスタートしなければいけない。

いまのお客様が飲食店を利用する目的は主として、たんなる空腹充足ではない。それは昔の話である。何度もいうようだが、食事を通して楽しく豊かな時間を過ごすこと。それこそが最大の目的だ。だからこそ、サービスと雰囲気のレベルアツプが強く求められている。よほど飛び抜けたおいしさなら、その料理を食べることだけが目的になり得るが、そういうお店はほんのわずかの例外にすぎない。

よく知られているように、食事の味というのは、その環境に大きく左右される。どんなにおいしい料理であっても、スタッフの接客態度が悪かったり、不潔なお店だったりしたら、ひどくまずいものになってしまう。それがふつうのお客様の感覚である。

だから、お客様はサービスや雰囲気のよさを勘案したうえでお店を選ぶことになるわけだが、その時、お店選びの決め手になるのが商品なのである。サービスや雰囲気だけなら、ほかのお店でもかまわない。しかし、料理は別だ。どうせ利用するなら、商品に価値を感じることのできるお店を選びたい。だれだってそう思うはずである。商品力を持つことの重要性がわかろうというものだ。

では、商品力をつけるにはどうしたらいいのか。問題はここである。こういうと必ず、他店にない付加価値と口でいうのは簡単だが、そんな調理技術もないのにどうすればいいのかと開き直る経営者がいる。しかし、そういう考え方では商品力など永遠に持つことができないだろう。

そもそも、料理だからといつてすぐに技術という問題に短絡してしまうところに間違いの元がある。たんに材料を調理する「手間」を付加価値と思い込んでいるから、そういう発想になってしまうのだ。たとえば、フランス料理や日本料理の高級店のように、価格に相応の高度な技術がある場合は、調理技術イコール大変な付加価値である。まさに他店にはなかなか真似のできない個性となる。しかし、それではとくに調理技術がなければ、他店にない付加価値はつくり出せないのだろうか。そんなことはない。

このところブームの続くラーメン店などがそのいい例だろう。文字通りの行列のできる超有名店であっても、格別すぐれた調理技術があるというわけではない。そんなことはお客様だって知っている。では、お客様はどうして、自分の支持するお店に熱心に通い続けるのだろうか。ほかのラーメン店には見向きもしないのだろうか。

このことがよく物語るように、付加価値を生み出すのは技術ばかりではない。本当の付加価値とは創造性や工夫から生まれるものだ。たとえば、フランス料理店といっても人気店とそうでないお店に分かれるが、ではシエフの技術に大きな差があるのかというとそんなことはない。技術的には同じレベルといって差し支えない。それなのに差が出てしまうのはなぜか。サービスなどの要素もあるが、料理で見れば、はつきりとした個性が表現されているかどうかの違いなのである。

要するに、他店にない付加価値=オリジナル商品は、調理経験や技術よりも、他店にない発想と工夫から生まれるということだ。自信を持って取り組んでほしいと思う。