今こそ向上させたい免疫力。新型コロナウイルス感染予防のための食事対策とは?

外出自粛生活を送る中、食生活が気になりませんか?

新型コロナウイルスの蔓延で不安な日々が続いていますね。外出自粛生活で家での過ごし方が見直される中、「感染予防のため3食しっかりとりましょう!」との注意喚起もよく耳にするのではないでしょうか。では、どのような食事内容なら「しっかりとる」ことになるのでしょうか。

残念ながら、現在、食事を通して新型コロナウイルスに対する免疫システムを、特別に向上させる方法はありません。しかし、私達が本来持っている免疫力を維持する、または低下していた免疫力を向上させることはできます。この記事では、免疫システムを正常に機能させるために、どのような食事をとればよいのかをご紹介していきます。

栄養が免疫力に関係するのはなぜ?

“ウイルスに負けない強い身体”とは、具体的に言うと、ウイルスが入ってきても免疫システムが上手に働いて、撃退できる身体のことです。この身体の防御機能のことを、免疫力といいます。免疫力を正常に保っておくことが、ウイルス感染の予防には大切です。

免疫システムはとても精巧にできていて、たくさんの免疫細胞がお互いに作用しながら働いています。その免疫細胞を作る元となったり、免疫システムが働く際に使われるのが栄養素です。ですので、免疫システムに関する栄養素が欠乏すると、免疫力の低下を招きます。

食事で免疫力を維持・向上するための4つのポイント

具体的にどのようなポイントを意識したら免疫力を維持・向上できるのでしょうか?

抑えたいポイントは次の4つです。

① 腸内環境を整えよう

② タンパク質をしっかりとろう

③ ビタミン・ミネラルをとろう

④ ①~③を意識しつつ、バランスの良い食事を3食とろう

それでは、1つずつ解説していきます。

① 腸内環境を整えよう

腸の働きというと、食べたものの栄養を吸収し、残りを便として排出する“消化吸収”のイメージが強いと思いますが、実は腸は免疫器官としても、重要な役割を担っているのです。

食べ物と同じように、ウイルスも口から入り、腸を通って体内に侵入することがあります。その際に体内にウイルスを入れないよう防衛するため、腸にはたくさんの免疫機能が備わっています。どのような働きをしているかというと、ウイルスの発見や情報伝達やウイルスそのものへの攻撃などが挙げられます。[出典2]

腸内環境が悪くなると、このような働きが弱まるため、ウイルスが体内で増殖して、病気になりやすくなります。では、どうしたら腸内環境を整えられるのでしょうか。

腸内には大きく分けると、善玉菌、悪玉菌、そのどちらでもない日和見菌の3種類の菌が存在し、それぞれ増えたり減ったりしてバランスをとっています。3種類の菌が、腸の中で、常に椅子取りゲームをしているような状態です。腸内を良い環境に保つためには、善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑えることが大切です。そのためには食事の中で“プロバイオティクス”“プレバイオティクス”と分類される食品を上手に取り入れましょう。

・プロバイオティクスとは?

ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌やこれらの菌を含む食品のことです。ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・味噌・漬物などの食品にふくまれます。このプロバイオティクスは、腸内に住み着けないので、日常的にとり続けることが大切です。

・プレバイオティクスとは?

簡単にいうと、善玉菌のエサです。腸内に存在する善玉菌にエサを与えることで、善玉菌の数を増やすことが出来ます。食品成分でいうと、オリゴ糖や食物繊維がプレバイオティクスにあたります。大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなど、野菜類・果物類・豆類に多く含まれます。

プロバイオティクスとプレバイオティクスを合わせて食事にとり入れ、腸内環境を整えることで、免疫力を向上させていきたいですね。

② タンパク質をしっかりとろう

炭水化物、脂質とともに、三大栄養素の一つであるタンパク質。タンパク質の働きについて、エネルギー源になったり、筋肉や内臓を作ることはご存知の方が多いでしょう。

実は、食事からとったタンパク質は免疫細胞の材料にもなるため、不足してしまうと免疫力の低下を招きます。肉・魚・卵・大豆製品、乳製品に豊富に含まれるので、積極的に食事にとりいれましょう。

③ ビタミン・ミネラルをとろう

タンパク質と合わせて一緒にとると良いのが、ビタミンミネラルです。なぜなら、ビタミンAやビタミンB6、ビタミンC、などのビタミン類、ミネラルの一種である亜鉛は、免疫細胞を強化してくれたり、免疫システムの作用に重要な役割をしているからです。これらの栄養素について順に解説していきます。[出典4-6]

・ビタミンA

欠乏すると、免疫力の低下、皮膚や粘膜の乾燥を招きます。

多く含まれる食材:鶏レバー、うなぎ、にんじん、モロヘイヤ、青汁、春菊 など

・ビタミンB6

タンパク質の合成に関与し、免疫系の維持に重要です。

多く含まれる食材:にんにく、みなみまぐろ、牛レバー、かつお、青汁 など

・ビタミンC

強い抗酸化作用を持ち、免疫を高める効果があります。

多く含まれる食品:赤ピーマン、黄ピーマン、芽キャベツ、ブロッコリー、キウイフルーツ など

・亜鉛

欠乏すると、免疫機能障害や味覚障害などを引き起こします。肉、魚介、野菜などに含まれます。

多く含まれる食品:魚介類(かき)、豚レバー、牛肉、かぼちゃ、まいたけ など

④ ①~③を意識しつつ、バランスの良い食事を3食とろう

免疫システムを健全に維持するためには、バランスのとれた食事をとることが大切です。そのためには、1日3食、偏ることなくいろいろなものを食べましょう。肥満でも痩せ型でも、ウイルスへの抵抗力は弱まります。自分の適量を知ったうえで、食べる量を調整しましょう。その中で①~③にあげた栄養素を含む食品を意識的にとり入れられると良いですね。