ウイルスから身を守る!免疫力を高める最強食品

身近に迫った新型コロナウイルスの脅威に、有効的な対抗手段はないのか。医師に聞くと、こう声を揃える。「体内の免疫力を上げよ」と。免疫力は20才をピークに低下し続けるというが、食事で回復、上昇させることができるという。何をどう食べればいいのか。

新型コロナウイルスから身を守るには免疫力を高めることが大切

 感染ルートを追うことが困難になり、いつ、どこで感染するかわからない状況の新型コロナウイルス。さらなる感染拡大が危惧される中、どうすれば自分の身を守ることができるのか。

 感染経路は、飛沫感染か接触感染が主とされている。つまり感染を防ぐには手洗いとうがいが欠かせない。それ以外の効果的な対策は体内の免疫力を上げて、感染する確率を下げることだ。飛沫感染とは、せきやくしゃみなどでウイルスが空気中に飛散し、それを吸い込むことで感染すること。たとえば、くしゃみをすると約4000個、せきをすると約3000個の飛沫が飛び散るといわれている。接触感染とは、感染者と直接皮膚や粘膜が接したり、感染者が触った手すりやタオルなどを介して感染することを指す。

 一度外出してしまえば、完全にウイルスをシャットアウトすることは不可能に近い。そこで「免疫力」を高めることが重要になる。免疫力とは「疫(病気)」を免れる力のこと。外から侵入した細菌やウイルスを撃退したり、体内のがん細胞を退治したりするために、体に備わっている防衛システムだ。芝大門いまづクリニック院長の今津嘉宏(よしひろ)さんが話す。

「免疫力が高ければ、インフルエンザやかぜなどの感染症にかかりにくくなり、仮に感染しても症状が軽く済みます。新型コロナウイルスから身を守るためにも、免疫力を高めることが非常に大切なのです」

免疫力を上げる4つのポイント

 では、新型コロナウイルスに負けないほど免疫力を上げるにはどうすればいいのか。工藤内科副院長の工藤孝文さんは次の4つのポイントを挙げる。 (1)腸内環境を整える

「腸は免疫力の約7割を司っているといわれる最大の免疫器官。それゆえ、腸内環境をよくすることは、免疫力アップに直接つながります」(工藤さん・以下同)(2)粘膜を正常に保つ

「口の中の粘膜、鼻の中の粘膜、気管の粘膜、胃や腸の粘膜など、私たちの体と外界の接点になるのが粘膜です。粘膜を健康な状態に保っていないと、ウイルスや細菌が体内に簡単に侵入してきます」(3)内臓温度を上げる

「内臓温度が1℃下がると、免疫力が30%下がるといわれています。体を内側から温めることが免疫力アップにつながります」(4)血流を促進する

「血流の中には免疫機能を持つ白血球が存在し、白血球が体の中をめぐることで体内の異物を取り除いてくれます」

 血流が悪くなると、酸素と栄養が細胞に行き渡りにくくなることも、免疫力低下につながる。この4つを改善するには食事を見直すことがいちばん効果的だという。具体的にどんなものを食べれば免疫力を上げることができるのか。本誌は医師や管理栄養士ら専門家に緊急アンケートを実施し、「新型コロナウイルスに負けない」食品ランキングを作成した。

「免疫力を上げる」食品ランキング

【1位】ヨーグルト

「免疫力を上げる食品」ランキングで堂々1位に輝いたのは、ヨーグルトだった。

「オリゴ糖や、キウイ、バナナなどの食物繊維が豊富な果物と食べると、善玉菌を増やしてくれます」

「ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は人に有益な作用をもたらす微生物(善玉菌)で、腸内環境を整え、免疫力を高めてくれます」

腸内細菌には、大きく「善玉菌」「悪玉菌」、そのどちらか多い方に加勢する「日和見(ひよりみ)菌」の3種類がある。ヨーグルトを食べることは腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やすことにつながる。さらに、食べ方を工夫すれば、その効果はグンとアップする。

「オリゴ糖や食物繊維と一緒に摂ると、それらが乳酸菌の餌になり、善玉菌を増やしてくれます。ヨーグルトは10℃以下だと菌の働きが弱まるので、レンジで30秒ほどあたため、人肌程度の30~40℃にして食べるとより効果的です」

加熱しすぎると菌を殺してしまうので要注意。また、ヨーグルトにはさまざまな種類があり、どれでもいいというわけではない。

「人によって効果のある菌が違います。理想は同じヨーグルトを毎日2週間ほど続けて食べてみて、お腹や肌の調子がよくなってきたら、それが自分に合ったヨーグルトです」

【2位】納豆

 納豆が2位に入ったのも、腸内で善玉菌として働く納豆菌が大きな理由だ。納豆は食物繊維も豊富なので、ダブルで効果があるという。

「納豆菌は、腸の上皮細胞(腸管バリア細胞)を活性化させることがわかっています。また、納豆に含まれる多糖の一種レバンと、ネバネバの成分であるポリグルタミン酸も、免疫機能を調整してくれる。タレを入れる前にしっかり練って、ポリグルタミン酸を増やすのがオススメです」

 さらには、納豆菌によって生成される抗菌物質ジピコリン酸がウイルスを防ぐなど、納豆にはさまざまな効能がある。

「先にタレや、カラシを入れてからかき混ぜてしまうと、ポリグルタミン酸が水分と吸着してしまうので、まずかき混ぜて」

【3位】しょうが

 3位に入った「しょうが」は、「内臓温度を上げる」食品の代表格だ。しょうがの辛味成分であるジンゲロールには強い殺菌成分があり、温めるとショウガオールに変化する。

「ショウガオールはお腹まわりの血行を促し、主に内臓部分の温度を上げてくれます。加熱するとショウガオールが増えるので、蒸して使うなどすればより効果的です」

おすすめは、「しょうが紅茶」

「60℃くらいで飲めば、生のジンゲロールも残しつつ、ショウガオールの効果も期待できる。生のしょうがをすりおろす方が効果的ですが、チューブでも使わないよりはいいですよ」

が、チューブでも使わないよりはいいですよ」

【4位】長ねぎ

 4位の「長ねぎ」は、白い部分と青い部分とで、それぞれ異なる効能がある。

「長ねぎは焼くことで免疫調節効果が上がります。白い部分にはイソアリインという成分が含まれていて、叩いたり切ったりすると細胞が壊れ、抗ウイルス作用のあるイソアリシンができます。また、低温で加熱し、オリーブオイルなどの油をかけると、抗ウイルス作用のあるアホエンという成分もできます。さらに青い部分の内側や白い部分の中心部にあるフルクタンという成分は、腸管内の免疫細胞に作用して、免疫調節力を最適に保ちます。煮てしまうと、『フルクタン』以外の栄養素が死んでしまうので、抗ウイルス対策としては、焼きねぎがおすすめです」

【5位】にんにく

 5位に入ったのはスタミナ源の印象が強い「にんにく」。にんにくに含まれるアリシンという成分には、強力な殺菌・解毒作用や血行促進作用があるほか、免疫細胞である「NK細胞(ナチュラルキラー)」を活性化させる働きもある。

「アメリカの国立がん研究所が発表した“がん予防に効果がある食品群”でも、にんにくはトップクラスです。すりおろしたり、刻んだり、油で炒めたりすると、アリシンを効率よく摂ることができます」

「あたためたにんにくから摂取できるアホエンは、豚肉に多く含まれるビタミンB1と合わせると、疲労回復効果抜群です」

 ただし、食べすぎると胃を荒らす可能性があるから要注意だ。

【6位】きのこ類

 ねぎの青い部分の内側や白い部分の中心部にあるにフルクタン同様、免疫調整作用があるのがしいたけ、しめじ、えのきたけなどに豊富に含まれるβグルカンだ。「きのこ類」が6位にランクインしたのは、これが決め手だった。

「しいたけは干すことでビタミンDが増えます」

【7位】みそ

「牛乳につけて臭みを取り、豚、牛、鶏のレバーを片寄らずバランスよく食べると免疫防御機能を高めるビタミン類やミネラル類がしっかり摂れます」

「みそに含まれる酵母などの菌は熱に弱いので、みそ汁は沸騰させないように」

【8位】レバー

「牛乳につけて臭みを取り、豚、牛、鶏のレバーを片寄らずバランスよく食べると免疫防御機能を高めるビタミン類やミネラル類がしっかり摂れます」

【9位】ブロッコリースプラウト

「1日20gほどを食べることで、抗酸化作用が3日ほど続くとされています。そのため3日に1パックほどを目安に食べるのがおすすめ」

【10位】わかめ

「わかめの食物繊維は水溶性なので、たけのこなど不溶性の食物繊維と一緒に食べると、水溶性と不溶性両方を摂ることができます」