若手社員がやりがちな「駄目」な報告の仕方

ビジネスパーソンであれば誰もが必要とされる「報連相」。組織で働く限り、社内・社外問わず報連相は必須のコミュニケーションです。特にテレワークやリモートワークといった、オンラインコミュニケーションが増えてきた今、上司部下間においてこれまで以上に不可欠なものでしょう。

報連相は自分一人で完結せず、必ず他者の存在があるので、部下だけでなく、上司もより良いコミュニケーションが取れるよう工夫や努力が必要なのは当然。それを踏まえて、あえて若手社会人のみなさんにぜひ心がけてほしい「報告」の仕方についてお話しします

上司への報告は失敗も称賛も

結論から言うとミスの報告だけではなく、ポジティブな内容も上司に報告してほしいのです。

若手社会人にとって、報連相の中で最も頻度が高く、比較的ハードルが低いのが「報告」であるように思います。指示された仕事に対し完了した際や何かミスをしてしまった時など、上司や先輩への報告をする必要がありますよね。

ただ、そう頭では分かっていてもタイミングを逃して報告が遅くなってしまったり、報告しに行くのが億劫に感じたりすることがあるのでは。

報告は前向きな気持ちで行う

告白すると、私も新入社員の時にはとにかく上司へのミスの報告が苦手でした。報告すると怒られる、怠るともっと怒られる。知らないうちに報告をしたくない思いが強くなり、ミスをしないように消極的に仕事にあたることもあったほどです。

しかし、そんな私の報告への恐怖心を払拭してくれたのが新人時代の教育係だったO先輩。それはトラブルだけでなく、相手から褒められたことも一緒に報告してほしいと言われたことでした。

新人のときはミスや、取引先や先輩から叱られることが日常茶飯事。まれに何か褒められたり、嬉しいことがあったりしても、失敗に対する負い目から、謝罪以外は口にしづらかったのが当時の私の心境でした。

しかし、先輩は「別に桑野さんからミスの報告や謝罪だけを聞きたいわけじゃないのよ。トレーナーとして、褒められたことや成長したこともぜひ教えてほしいって思っているからね。私も自分のトレーナーさんからそう教わってきたから、桑野さんも自分にトレーニーができたらそうしてあげてね」と言ってくれたのです。

なんて心が温かくて、かっこいい先輩なのだろうと思ったのを今でも鮮明に覚えています。

この一言により「怒られるのが嫌だから早く報告しなきゃ」という後ろ向きな気持ちからの報告ではなく、自分の成長を楽しみにし、関心を持つ先輩にどんなことでも伝えたいという心意気に変わりました。

上司は部下が成長すると嬉しい

こう書くと自分の上司や先輩はそんな人ではないからできない! と反論が来てしまいそうですが、そういうことではありません。

どのような先輩・上司であっても新人のミスを頭ごなしに怒りたいわけでも、ざんげさせたいわけでもないということを伝えたかったのです。確かにO先輩のように最初から分かりやすく言ってくれる人は少ないかもしれません。しかし、心ではそう思っている人はたくさんいるはずなのです。

私自身、部下からの報告がどのようなものだと嬉しいのか、安心するのかを上司となってやっと理解できました。ミスを振り返り、繰り返すことのないよう反省することはもちろん大切ですが、そこからの学びや気付きもぜひ聞かせてほしいのです。

そして、ミスに限らず、何か良いことや嬉しかったことがあった時にもこまめに報告をしてほしいと心から思います。良いニュースも悪いニュースと共に上司に報告する習慣ができることで、自分自身の成長も感じ取れるようになるメリットもあります。

今はコミュニケーションツールも多様化し、直接話すだけでなく、気軽に伝えることも簡単。そうすると、上司も部下からの信頼を実感し、もっと応援したい、サポートしたいと思うようになるのです。

報連相は上司と部下のコミュニケーション

前回の連載でも述べましたが、私は報連相というのは、上司と部下の最も大切なコミュニケーションだと思っています。

日頃から小さなことでも報連相というコミュニケーションを取ることで、上司とのコミュニケーションそのものへのハードルが低くなり、ミスの報告はもちろん、仕事上の悩みや時には少し言いにくい相談事もしやすくなります。

繰り返しますが「報連相はさせるものではなく、したくなるもの」で、上司側からの歩み寄りが必須です。ここではせっかくなので上司や先輩側の気持ちも知ってほしいと思い、今回もご紹介しました。

若手社会人のみなさんが相手に応援してもらいやすくなる「報告」を体得し、少しでもコミュニケーションの悩みが軽減することを祈っています。